●『ジーキル博士とハイド氏』 スティーヴンソン 訳:田中西二郎
『ジーキル博士とハイド氏』 スティーヴンソン 訳:田中西二郎
「自分の中の悪。といかに協調して生きていく?」
★★★(3つ中)
文庫: 130ページ
出版社: 新潮社; 改版版 (1967/02)
ASIN: 4102003010
Amazon.co.jp ランキング: 本で70,230位
≪一言感想≫
結構有名な話の「ジキルとハイド」。二重人格の話なんですねぇ。正直知りませんでした(汗)
ジキール博士がどんどん大きくなっていく自分の中の「悪」と戦っていく。本の中での悪っていうのは、自分本位で生きていく姿、「我慢しない」といった考え方で描かれている(と思う)。
趣味にはまるなんて言う事も悪という感じかな?とか思いながら読んでいた。
必ず息を抜く場所が必要。とはいうものの、麻薬みたいなもので息を抜くばかりにもなりかねない。ある程度まではいいんだけれども、度を超すと醜い姿になりはててしまうのかもしれない。
まあとはいっても、善い悪いってのはせいぜい人間が考える事であり、結局は自分で決めるだけのもの。そこにたいそう頭を使っても意味がないか。
ただ、ジキール博士の葛藤は、非常によくわかる。そして、その葛藤についてよく考えられてるなぁーと思う。似たような葛藤にあったとき、客観的に眺める意味でまた読んでみたい。